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雨が好き
第117章 会いたい気持ち
3日後、私は耀さんに連絡をして、またお話をすることにした。
場所は駅近、いつもの『カンパネラ』
耀さんは今日もおしゃれ

5月の日差しの中、白い日傘を手に駆け寄ってきた。
ネイビーのワンピース、その上から洗いざらしたような質感の薄紫のシャツをジャケット代わりに羽織っている。

胸元にはさり気ないシルバーのアクセサリー

なんというか・・・ゆったりした大人の女の子って感じで
やっぱりとても素敵だった。

「お待たせしました」
「ううん、私もいま来たところ」

いつものカフェのいつもの席
私と耀さんが向かい合う

「この間の旅行はどうでした?」
早速、耀さんに聞かれてしまい、わっと顔が赤くなるのを感じる。
「え・・・えっと・・・」
「ふふふ・・・その様子だと、楽しかった・・・?」
いたずらっぽく言われて、私はコクリと頷いた。

それはもう、言葉にしきれないほどの思い出だった。

電車での長旅
一人で巡った軽井沢
そのあと蒼人さんと会って、手を繋いで
お買い物して
雨の音に包まれて・・・
日差しの中、たくさん、たくさんのところを回って

「うん・・・すごく・・・楽しかったよ」
やっと言葉にできたのは、これだけだった。
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