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雨が好き
第18章 稜線

その途端、まるで、私の周りだけ、時間が止まったかのようだった。
うるさいほどに鳴いていた蝉の声が、背景に沈んで、全く聴こえないほどだった。
世界が、ピタリと止まった。
「あ・・・え・・・っと」
声が、言葉が、出なかった。
「たくさん、考えたんです。でも、やっぱり、僕は・・・」
彼が私に目を向ける。
ーあなたが好き・・・みたいです。
ドキン・・・と心臓が跳ねた。それとともに、世界が動き出す。
音が、帰ってきた。
私の顔が紅潮する。
「この間は、ごめんなさい・・・。急に変な話しして・・・その、泣いてしまって」
私は首を振った。
だって、あなたの泣いている顔は、全然嫌じゃないし、おかしくもない。
昔の彼女さんの話・・・、気にならないと言えば嘘になる。
でも、あなたは、話してくれた。
うるさいほどに鳴いていた蝉の声が、背景に沈んで、全く聴こえないほどだった。
世界が、ピタリと止まった。
「あ・・・え・・・っと」
声が、言葉が、出なかった。
「たくさん、考えたんです。でも、やっぱり、僕は・・・」
彼が私に目を向ける。
ーあなたが好き・・・みたいです。
ドキン・・・と心臓が跳ねた。それとともに、世界が動き出す。
音が、帰ってきた。
私の顔が紅潮する。
「この間は、ごめんなさい・・・。急に変な話しして・・・その、泣いてしまって」
私は首を振った。
だって、あなたの泣いている顔は、全然嫌じゃないし、おかしくもない。
昔の彼女さんの話・・・、気にならないと言えば嘘になる。
でも、あなたは、話してくれた。

