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雨が好き
第20章 花火大会

彼も拍手をする。私も。
でも、その手を見て、また思ってしまった。
手・・・繋ぎたいな。
なので、今度は、敷物に置かれた彼の手に、そっと自分の手を重ねてみた。
蒼人さんが私の方を見る。
指が絡み合い、そうすると、さっきよりもたくさん触れ合えた。
花火が一旦休憩になる。あたりが暗闇を取り戻した。
ざわざわと周辺がざわめく。みな、持ってきた飲み物を飲んだり、途中の屋台で買ったものを食べたりし始める。
私達は、持ってきたアイスコーヒーと、少しのお菓子を食べた。
「手、繋いでくれてありがとう」
蒼人さんがふと、言ってきた。
「こちらこそ」
私は言う。
少しうつむいて、空を見上げた。
なんでだろうな・・・。
その気持はそのまま言葉になった。
「蒼人さんの手は、怖くない・・・から」
私にとって男の人の手は怖いものだった。
記憶の中。黄昏のオレンジの光の中、覆いかぶさってくる真っ黒い大きな手。
でも、蒼人さんの手は繊細で、綺麗で、なにより、あったかい。
だから・・・
「また、手を繋いでほしいです」
私は笑顔になった。
後半が始まるアナウンス。
私と蒼人さんの花火大会は・・・まだ、続いていく。
でも、その手を見て、また思ってしまった。
手・・・繋ぎたいな。
なので、今度は、敷物に置かれた彼の手に、そっと自分の手を重ねてみた。
蒼人さんが私の方を見る。
指が絡み合い、そうすると、さっきよりもたくさん触れ合えた。
花火が一旦休憩になる。あたりが暗闇を取り戻した。
ざわざわと周辺がざわめく。みな、持ってきた飲み物を飲んだり、途中の屋台で買ったものを食べたりし始める。
私達は、持ってきたアイスコーヒーと、少しのお菓子を食べた。
「手、繋いでくれてありがとう」
蒼人さんがふと、言ってきた。
「こちらこそ」
私は言う。
少しうつむいて、空を見上げた。
なんでだろうな・・・。
その気持はそのまま言葉になった。
「蒼人さんの手は、怖くない・・・から」
私にとって男の人の手は怖いものだった。
記憶の中。黄昏のオレンジの光の中、覆いかぶさってくる真っ黒い大きな手。
でも、蒼人さんの手は繊細で、綺麗で、なにより、あったかい。
だから・・・
「また、手を繋いでほしいです」
私は笑顔になった。
後半が始まるアナウンス。
私と蒼人さんの花火大会は・・・まだ、続いていく。

