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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第1章 女中頭 幸乃(ゆきの) ~ 「西片向陽館」の秘密

それを聞いた良枝が、慌てて、 「よろしくお願いします。」 と言いながら、畳に額が当たるほど深くお辞儀をした。その初々しい所作を見た誠一は、朗らかな笑い声をたて、 「こちらこそ、よろしく・・・。早速なんだけど、夕方までに、雇った人足さんが、今まで居候していた叔父の官舎からひとしきり荷物を運んでくるから、少しずつ部屋の片付けを手伝ってもらうかな。」 と言うと、良枝は小さな声で、 「かしこまりました。」 と返事しながら、再び頬を赤くした。
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