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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第1章 女中頭 幸乃(ゆきの) ~ 「西片向陽館」の秘密
 幸乃は、 「それでは、良枝は、一旦下がらせてもらって、お荷物が着くまで、いつものお台所の仕事をお願いね。」 と指図し、良枝が廊下に出て障子戸を閉める音を聞いてから、誠一の方に向き直り、改まった表情で話を切り出した。

 「吉川様。叔父上様は、下宿の表向きのことは館主の三島にご依頼になりましたが、それとは別用で、私あてにお手紙を頂戴いたしました。実は、二十五年も前になりますが、私がこちらに女中奉公にあがったころに、叔父上様も下宿していらしたんです。この度は、ロンドンの公使館にご御栄転が決まったとのことで、東京に残す吉川様のお暮らしぶりを、大層心配されてのことと存じます。」

 「そうでしたか。私は、第一高等学校への入学で上京して以来、番町の叔父の官舎に寄宿してきたのですが、今度の海外赴任でそこを引き払うことになりましてね。叔父としては、かつて自分が居たこの下宿なら安心だからと世話してくれました。<一人前の男になるには、家族以外の人たちと暮らす経験が、きっと役に立つ>と言われました。ところで、手紙にあった別用とは、何のことだったのでしょうか。」
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