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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第2章 女中 良枝
11時過ぎ、笠井の部屋では、笠井と良枝が唇を重ねていた。良枝は、紺地に黄色の菊花を散らしたネル地の寝間着の前をはだけ、敷布団に座る笠井の<あぐら>の上に、脚を開いて前向きで腰を下ろし、笠井は、利休鼠(りきゅうねずみ)の綸子(りんず)の寝間着姿で、良枝の背中に腕を回して抱きしめていた。
「良枝、恥ずかしがらんと、もっと大きゅう口を開けて、舌を伸ばしてみんさい。」
良枝が真剣な顔つきで言われたとおりにすると、笠井は深く舌を差し込み、良枝の口内をかき回すように強く舌を絡めた。良枝は、目を閉じたまま、ぎこちなく舌を絡め返していたが、しばらくして、肩を動かして息苦しそうにした。笠井が口を離すと、二人の舌先から、唾液が太い糸を引いて伸びた。
「ご主人様。こんな口づけは初めてでございます。体の芯が、少し変な感じに。」
「ええ調子じゃ。次は、これも口に深く入れてみんさい。」
「良枝、恥ずかしがらんと、もっと大きゅう口を開けて、舌を伸ばしてみんさい。」
良枝が真剣な顔つきで言われたとおりにすると、笠井は深く舌を差し込み、良枝の口内をかき回すように強く舌を絡めた。良枝は、目を閉じたまま、ぎこちなく舌を絡め返していたが、しばらくして、肩を動かして息苦しそうにした。笠井が口を離すと、二人の舌先から、唾液が太い糸を引いて伸びた。
「ご主人様。こんな口づけは初めてでございます。体の芯が、少し変な感じに。」
「ええ調子じゃ。次は、これも口に深く入れてみんさい。」