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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
呆れたような顔でそんなふうに言う彼に、私は痺れを切らしてしまいました。
「ほら早く! お湯がもったいない! 体洗うだけなんだから!」
強めの口調で言うと、ようやく服を脱いでくれました。私の持っていたタオルを奪い取り、前にかけながら入ってきます。背中を向く彼の体にシャワーを当て、私はちゃっちゃと彼の体を洗いました。
色の白い若い体はイタズラ心を刺激しますが、さすがにこれ以上は危険です。もう警戒されまくりでしょう。
だからあくまで、普通に体を洗いました。背中と頭を洗ってあげました。
「前は?」
「……自分で洗います」
私はおとなしく、彼に石鹸のついたタオルを渡しました。
私は湯船に浸かり、店でのマナーの悪い客や、店長の暴挙について愚痴ったりしていると、彼もいつものように返してきます。
そんな中ふいに彼がこんなことを言ってきました。
「友梨香さんて……胸大きいっすよね」
「うん、D。触ってみる?」
彼は一瞬押し黙りました。
「他の男にも、そんなことばっかやってんすか?」
「まさか。ヒモになりたいなんて言ってる子、周りにいないし」