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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
そうして欲情するまま、彼が起たなくなるまで、何度もイカせ続けました。私の手は、すでに精液でぐちょぐちょでした。
ようやくことがすみ、私は我に返りました。これはどう考えてもやりすぎです。媚薬で疼く体を慰めるという口実すら、すでに通用しないほど、私は自分の欲に任せて彼の体を貪ってしまいました。
私は彼の口に押し込んだ、ティーシャツを取りました。黒い生地は、唾液で汚れています。
彼はしばらく黙ったままでした。年上の女に無理やり射精させられるなんて、酷く恥ずかしい、プライドを傷つける行為なはずです。罵倒や、軽蔑や嫌悪されるのを覚悟していましたが、やがて口を開いた彼からは、想像とは別の言葉が放たれました。
「……すいませんでした」
「え?」
私はぽかんと、彼を見ました。
「俺のせいで友梨香さんの手、汚しちゃって。俺が、欲求不満みたいに体が変て言ったから、触ってくれたんでしょ? ……ありがとうございました」
私はびっくりしました。先ほどの私の悪行は、彼の目には『彼のための行動』と映ったのでしょうか。なんてお人好しなんでしょうか。