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捥いだピンクの果実
第8章 八話 大人びた女子校生 5
「サイトで逢ったのは昨日の人だけ」わざわざサイトのやりとりを確認はいらない。
「はじめてです。しんじて」ほしいとつぶやく。
「昨日の人に通ってる学校や本名とか連絡先なんかおしえてないよね」
「ないです。ありません。逢ったらいきなりホテルで話をしようって手を引かれて、そこに先生が現れて助けてくれました」
「そっか」
「めちゃくちゃうれしかったです。あの人なにとかなにがあったのとか訊かずに送っていくよって、改札まで。ワタシがホームに降りるまで見送ってくれましたよね。こういう人と」
「今日の再会は奇跡だね」菜緒の不安を払拭するようにいう。
「これ見てください」菜緒がスマホを操作する。インスタだ。『菜緒ゴメン。今日のレッスンは中止。暑いから気を付けて帰ってね』これはと秋葉乃が眼で訴えると。「音楽教師の講師です。だから教室の前で座ってたのは暑いからもあるけど、こういうとき連絡したら待ってろって来てくれる人いたらいいなって、便利な人じゃないでですよ。でもさっきのサイトでそんな人を探そうとした自分に自己嫌悪してて。そしたらだいじょうぶって声かけられて見たら昨日の人がいて。ワタシ暑いから本気で気を失ってて、これは夢だって思いました。」
「いやなこと訊くぞ」
「なんでも訊いてください」菜緒を開き直ったようで。眼に涙は溜まってない。エクボを見せている。
「今のサイトはいつから利用しているの」
「高校に入る前の夏休みから」
「ともだちの影響で」
「さいしょはそうです。でも逢うとか怖いのでぜんぜんかんがえてなかったんですがやめれなくて、それでなんか、一度くらい逢ってみたいなって考えるようになってしまって。でもそれで怖い思いしただけでした」
「インスタ交換しない」
「いいんですか」秋葉乃は手にしたスマホを絵梨花に返す。ポケットから自分のスマホをだして連絡先を交換して。
「なんでもいいからなにかあった場合でもなにもなくても寂しいときとか、なんでもいいからさっきのサイトを利用したくなったら、なったらはちがうか。誰かになにか話を訊いてほしい、そんなときは私に連絡してきたらいい」
「いいんですか」菜緒の眼が輝いたように見える。
「よかった。なんでオマエ連絡しないといけないんだっていわれたら、そうだねとしかいえなかった」
ふたりは笑った。
「はじめてです。しんじて」ほしいとつぶやく。
「昨日の人に通ってる学校や本名とか連絡先なんかおしえてないよね」
「ないです。ありません。逢ったらいきなりホテルで話をしようって手を引かれて、そこに先生が現れて助けてくれました」
「そっか」
「めちゃくちゃうれしかったです。あの人なにとかなにがあったのとか訊かずに送っていくよって、改札まで。ワタシがホームに降りるまで見送ってくれましたよね。こういう人と」
「今日の再会は奇跡だね」菜緒の不安を払拭するようにいう。
「これ見てください」菜緒がスマホを操作する。インスタだ。『菜緒ゴメン。今日のレッスンは中止。暑いから気を付けて帰ってね』これはと秋葉乃が眼で訴えると。「音楽教師の講師です。だから教室の前で座ってたのは暑いからもあるけど、こういうとき連絡したら待ってろって来てくれる人いたらいいなって、便利な人じゃないでですよ。でもさっきのサイトでそんな人を探そうとした自分に自己嫌悪してて。そしたらだいじょうぶって声かけられて見たら昨日の人がいて。ワタシ暑いから本気で気を失ってて、これは夢だって思いました。」
「いやなこと訊くぞ」
「なんでも訊いてください」菜緒を開き直ったようで。眼に涙は溜まってない。エクボを見せている。
「今のサイトはいつから利用しているの」
「高校に入る前の夏休みから」
「ともだちの影響で」
「さいしょはそうです。でも逢うとか怖いのでぜんぜんかんがえてなかったんですがやめれなくて、それでなんか、一度くらい逢ってみたいなって考えるようになってしまって。でもそれで怖い思いしただけでした」
「インスタ交換しない」
「いいんですか」秋葉乃は手にしたスマホを絵梨花に返す。ポケットから自分のスマホをだして連絡先を交換して。
「なんでもいいからなにかあった場合でもなにもなくても寂しいときとか、なんでもいいからさっきのサイトを利用したくなったら、なったらはちがうか。誰かになにか話を訊いてほしい、そんなときは私に連絡してきたらいい」
「いいんですか」菜緒の眼が輝いたように見える。
「よかった。なんでオマエ連絡しないといけないんだっていわれたら、そうだねとしかいえなかった」
ふたりは笑った。