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やっと、逢えた
第4章 触れるだけで
突然、内線が鳴って、ビクッとしてしまう。

俺の邪な考えが、彼女に気取られていないかと思って、
慌てて立ち上がってデスクの電話を取る。


「はい。
では、持って来てください」とぶっきらぼうな声で伝えると、
すぐに看護師が印刷した簡易検査の結果と、
他の検査で使う為の血液が入った容器二本を持って来た。


看護師が出て行くのを待って、
数値を確認する。


彼女は静かにじっと俺が何かを言うのを待っていた。



それなのに俺は、
小さい容器に入った血液を見て、

「飲み干したい」と思ってしまっていた。



いや。
それより、この部屋の機械に、血液をセットして…。


一番やりたいのは、
彼女の血液と俺の血液を混ぜたらどうなるかを確認することだったけど、
いきなり彼女の前で自分の腕から採血するのもどうなのかと思って、
少し考え込んでしまう。



「あの…。
なにか問題でもあったんですか?」と、
彼女が心配そうな顔で俺に言った。
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