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やっと、逢えた
第5章 告白
ダイニングルームに入ると、
正面の定位置に親父は座っていた。

歳は取っているのに、
年齢を感じさせないミステリアスな表情。
上質なオーダーメイドのスーツをきちんと着こなしている。
座っていても背が高いのが良く判る。


彼女は少し驚いた顔をしながらも、
「失礼致します」と優雅な感じでお辞儀をする。


「お前、ちゃんとエスコートしないと」と言われて、
慌てて「こちらへ」と前に立って誘導して、
親父の前の席の椅子を引いて座って貰った。


俺は何処に座れば良いんだ?
その席は、俺の定位置なんだが。


と思っていると、
見透かしたような顔で、

「お前はこちらで良いだろう?」と、
自分の隣の席を指した。


彼女の隣も捨て難いけど、
斜め前だと、自然に彼女のことが観れるから良しとしよう。



そう思って俺は席についた。

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