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嘘が下手
第26章 過渡期
「たまにはオシャレに美味しい食事しましょう」
そんな事でマサト、ヤエコ、私の三人が集まった

店のチョイスは私に一任されていた

私が何度か行った事のあるイタリアン

私は早めに店に着いた
店内は、女性客の笑い声で賑わっていた

テーブルに3名分のカトラリーがセットされていた
どこに座るか迷ったが、一人で座る入り口側を選ぶ

マサトとヤエコを並べてあげた方がいい…
そんなくだらない老婆心


店は狭い路地に入った分かりにくい場所にあった

案の定場所がわからなかったようだ

マサトから「場所がわからない」と電話が入り迎えに行く 

マサトはベストにジャケット
黒い細身のパンツにハンチングをかぶって現れた

暗闇から歩いてきたマサトに見惚れた

入り口から見える厨房にオーナーシェフの姿
 
マサトが厨房にいたオーナーに気付く

マサト『あれ?フクちゃん?』

私『そうそう!』

フクちゃんは同じ地域でマサトより二つ年下の幼なじみだ

忙しそうなフクちゃんはこちらに気付かないのでそのまま店内へ 

私『ヤエコと一緒に来るかと思った』

マサト『連絡とってないから…』

二人の仲に進展はないようだった 
 
 
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