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嘘が下手
第26章 過渡期
 
少し遅れてヤエコから電話が来た

場所を説明すると誰かの車から降りてくるのが見えた

 
私『ヤエコ、カレシにでも送ってもらったのかな?』 

冗談のつもりがマサトの表情が一瞬引きつる


マサト『ヤエコ、カレシいるの?』

私『さぁ知らない…

  ヤエコにきいてみなよ』


何となく意地悪な言い方になってしまった私 

ムッとするマサト

ヤエコが席に着くやいなや私が口を開く

私『ヤエコ誰に送ってもらったの?』

ヤエコ『弟だよ!』

私『なぁんだカレシかと思っちゃった!』

ヤエコ『カレシなんていないもん!』


マサトの表情が和らぐ


私は笑ったけど複雑な気持ちになった


オーダーを終えて一息… 

まずは乾杯!


マサト『今日はあんまり遅くならないようにするから…』

私『また明日ゴルフなの?』

マサト『うん!明日はちょっと大事なんだ!

  久々に友達が…ヤジって覚えてる?』

私『あ~わかるよ!ユキコの旦那でしょ?』


マサトが同級生の話をする。

私には通じるけどヤエコは蚊帳の外になってしまった

それでもヤエコは黙って笑顔で聞いていた


飲み始めた頃カウンターに来た常連らしき女性が二人

たまたま一人はマサトの友人。

私の後ろに立ち頭越しにマサトと話す女性

ちらりと見た

私は知り合いではないが美人保険外交で有名な女性

マサトの同級生だ

男性関係が絶え間ない人で私の友人知人も数人かが付き合った

 

彼女がマサトとしばらく話をしていたので

私とヤエコは旅行の話をしたりしていた

数分の立ち話を終えて彼女が席に戻った
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