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第29章 傷跡

ｼﾞﾝ『お前の気持ちわかってるから…

　　いい子だ…

　　リカ好きだよ…』


泣いている私に優しい言葉をかけて慰めた


そのままジンは私をスルスルと裸にした

私はほとんど抵抗しなかった

ジンが嫌いじゃないというより好きだったから…


まだ潤う前なのに

いきなりジンは私に入ってきた

淡白なカレとはまったく違う

力強く

荒々しく

激しく

私はされるがままに体を揺らした

恥ずかしがる余裕もないほど

本能に操られた人形のようだった

絶頂で声をあげる私を見てニヤニヤと笑うジン


理不尽な中傷

酔った勢い

カレへの当てつけ

いろんな事が私の頭の中をグルグル回った



この時私はジンが結婚しているのを知らなかった

『愛してるよ』

ベットの中で何度も繰り返すジンの愛の言葉を本気で信じた

ジンの腕をずっと掴んで喘ぎ続けた


以前ジンに『結婚しているの？』ときいたことがあった

ジンは『独身だ！』と答えた

まさかそれが嘘だなんて


ｼﾞﾝ『また内緒で会おうな！』

私『えっ！もしかして独身じゃないの？』

ｼﾞﾝ『リカと逢う時は独身なの～！』


その言葉に愕然とした

後悔で涙が出た


でも遅かった