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嘘が下手
第33章 優しい手
3時を回った

帰ろうと店を出る

そのまま手をつなぎマモルの車に向かう

車の中でずっと抱き合う

マモルの腕は太くてチカラ強い

でも頭の中をガブがよぎった

私は何度も『帰らなくちゃ』とカラダを離した

その度にマモルに引き寄せられる


マモルがキスをしながらずっと私の秘部をさする

ジーンズの中で暴発しそうなマモルにふれると

私もジーンズが湿るんじゃないかと思うほど

体のなかから溢れてくるのがわかる

だけどどうしても一線は越えたくなかった

こんな場所で受け入れたくもなかった


『我慢できない』

『今日は無理』



何度も繰り返す同じ会話


私はマモルの塊を優しくなでる

『今度、ゆっくりね』

そう言って無理矢理車から出た


寒さに震えながらタクシー乗り場まで歩く

何やってるんだろう…

自己嫌悪にさいなまれた


どうすればいいんだろう


行き先が全く見えてこない

完全な迷子になっていた
 
また眠れずに朝を迎えた 
 
 

 
 
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