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心の中のガラスは砕けて散った
第2章 第1部 由美
舌が口腔内を彷徨う感触に、由美は潤んだ目を開け見上げて
森川の首に手を回し、舌を貪る様に吸い込み吐息を漏らした

「 シャワーしてきな 」

抱き起され、時刻を見て由美は慌ててシャワールームに駆け込み
手早く化粧を施し慌ただしく部屋を後にした

「 次、逢えるの、2月の初めかな 」

森川は車を動かしながら、由美を見る
満ち足りた顔を森川に向け、由美が頷き
車は由美の自宅の傍に止まった
森川はバックミラーを見て由美を抱き寄せ
顔を重ねて行く、厚い舌が口腔内を彷徨い
息を荒げた由美の手が森川の背中に回り、
差し入れて来る舌を絡め返し
森川が由美の体を押して外す、
怪訝な顔で森川を見た時
車の横を自転車に乗った買い物帰りの主婦が
通り過ぎて行った、

「 駅前で待っているから 」

由美が車を降りドアを閉めようとする時
森川が声を掛け、由美は笑顔で手を振り
自宅へ帰って行った
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