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第3章 依頼

「　パパ　キリンさん見たい　」
箸に刺した　唐揚げを頬張りながらクリクリとした目で
詩音が康之を見て来る 由美を見ると優しい目で頷いた

「　昨日TVで　アフリカの動物特集が流れていたから　」
由美が優しい目を詩音に送った　嬉しそうな顔で
康之を見つめて来る詩音に笑顔を返し
暖かい家族の食卓に　康之は安らぎを覚えていた

「　清澄公園の傍に有ったよな？　」
由美が頷く

「　明日　キリンさん見に行こうか　」
満面の笑顔を見せ　詩音が大きく頷き

・・・キリンさん・・キリンさん・・・

テーブルの下の足が大きく動いていた
子供達を風呂に入れ、リビングに座った
由美が差し出して来たビールを受け取り
由美が浴室に消え、靖之は寝室からもう一つの
二口コンセントを電話台の下のコンセントに差し込み
電話機からのコードを繋ぎ直して寝室へ向かった