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隷落の檻・淫獣の島 ~姦獄に堕ちた被虐の未亡人~
第3章 謀殺
「純俊さんは、あんな感じだから、純貞くんも生まれたし、一安心という感じなんだろう」

悟が話すと、

「そうなのかもな。満穂子、綺麗になったよな」

翔太も話した。

「そうだな。もともと美少女だったけど。母親っていう感じが出てきたっていうか。ふくよかになってきたよな」

悟は目を瞑って、さきほど、見かけた満穂子を思い出す風だった。

「巫女の衣装も綺麗だったな」

「そうだな。天女の舞だった」

翔太も目を瞑った。

「若い頃は、そうだったけど。今回は、天女の舞というより、聖母の舞だったよ」

「薫る、匂い立つ、母性だったな」

「そうだな。ふくよかな臀部。盛り上がった胸」

「どうしてもそこに視線がいくよな」

笑い合う二人。1月の寒い浜で西の空を眺めた。

そんな日から、一年。

今年、一月に本厄の厄払いに訪れた二人は、赤子を抱く満穂子を見かけることになった。

「何ができないだよ」

と、笑った二人。生まれたのは女児だった。生まれたばかりの赤子だった。

この女を抱ける男、純俊への嫉妬がなかったと言えばウソになるが、愛する女の幸せを傍で見ることに二人は満足していた。

純俊に取って代わるという発想は二人にはなかった。早苗は、あれ以来、何度か、二人を嗾けてきたが、二人は無視し続けていた。

ただ、寂しかったのは、神事に満穂子が参加しないことだった。赤子を抱えてできるわけではないことはわかっていたが、会えないことに二人は寂しさを感じていた。

満穂子が神楽を舞えないとなると、代わりに舞うのは、早苗になる。50歳を超えた早苗。肉質的な魅力はある女だが、神事には似つかわしくなかった。特に、二人にとっては反感しかなかった。ある意味、汚らわしさすら感じていた。

夜警で神社に立ち寄れば、会えるかもしれない。この時間。赤子も寝ているはずだった。

二人は期待していた。そんなワクワク感と、隣を歩く早苗の声掛けの煩わしさとともに歩いた。浜に近い屯所から、丘を登った上にある神社まで、坂道を歩いた。
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