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隷落の檻・淫獣の島 ~姦獄に堕ちた被虐の未亡人~
第4章 早苗の過去
「俺たちの仲間が愛人のところにも行ったが、もぬけの殻だったよ。愛人は守って、妻と娘は捨てたのさ」
リーダー格の男は沈み込んだ声で話した。リーダー格の男のPHSが、ピリリッピリリッと鳴った。
「銀行は、警察に被害の相談をしているそうだ」
セイジが、リーダー格の男に代わって母に話した。だから、周囲の社宅の人は・・・。わたしは合点がいった。たぶん、母もいったに違いなかった。PHSで話していたリーダー格の男が、PHSを切って、
「俺たちの仲間が旦那を追いかけている。もし、仲間が旦那を捕まえて、金を取り返したら、万々歳なんだが、そうなる保証はない。だから、少なくとも5000万はオバサンに稼いでもらわないといけないわけだ。ま、仲間が旦那を捕まえて、金を回収できたら、このAVの売り上げは、経費を差っ引いてオバサンに渡すよ。ただ、捕まえられる可能性は低いみたいだ」
と、話した。間をおいて、リーダー格の男が、
「旦那。女と、成田から飛んだみたいだ。行き先はフィリピンだとよ。仲間も追いかけるようだが、海外だと難しいかもな」
と、ため息交じりに話した。
「俺たちも、オバサンに稼がせて、その金を持って雇い主のところに行かないと、仕事が終わらないのさ。協力しようぜ」
リーダー格の男は、話してから鼻を啜った。声の感じから、リーダー格の男は、母に同情しているように感じた。母もそれを感じているのか、
「わかりました。そういうことなのですね。わかっていたのです。夫が浮気していることくらいは。でも、まさか、こんな大それたことをするとは思わなかった。まして、わたしや娘を捨てるとまでは思わなかったわ」
話し始めた。
「結婚して18年。いろいろあっても我慢してきた。15年以上、まともに口も利いてくれなかったけど、耐えてきました」
母が話す声が聞こえる。そう、父と母が話をしていた記憶は、わたしにはない。あったのは、わたしの誕生日ぐらい。それも小学校低学年まで・・・。それ以降、両親が話している情景を覚えていない。父は、
「仕事が立て込んでいる」
と、言い訳して、家に帰るのは、午前0時だった。朝は7時には出て行った。夕食も朝食も外食だった。わたしは、母と二人だった。この際、相手がだれであっても母が関係を持っても、わたしは責める気持ちはなかった。
リーダー格の男は沈み込んだ声で話した。リーダー格の男のPHSが、ピリリッピリリッと鳴った。
「銀行は、警察に被害の相談をしているそうだ」
セイジが、リーダー格の男に代わって母に話した。だから、周囲の社宅の人は・・・。わたしは合点がいった。たぶん、母もいったに違いなかった。PHSで話していたリーダー格の男が、PHSを切って、
「俺たちの仲間が旦那を追いかけている。もし、仲間が旦那を捕まえて、金を取り返したら、万々歳なんだが、そうなる保証はない。だから、少なくとも5000万はオバサンに稼いでもらわないといけないわけだ。ま、仲間が旦那を捕まえて、金を回収できたら、このAVの売り上げは、経費を差っ引いてオバサンに渡すよ。ただ、捕まえられる可能性は低いみたいだ」
と、話した。間をおいて、リーダー格の男が、
「旦那。女と、成田から飛んだみたいだ。行き先はフィリピンだとよ。仲間も追いかけるようだが、海外だと難しいかもな」
と、ため息交じりに話した。
「俺たちも、オバサンに稼がせて、その金を持って雇い主のところに行かないと、仕事が終わらないのさ。協力しようぜ」
リーダー格の男は、話してから鼻を啜った。声の感じから、リーダー格の男は、母に同情しているように感じた。母もそれを感じているのか、
「わかりました。そういうことなのですね。わかっていたのです。夫が浮気していることくらいは。でも、まさか、こんな大それたことをするとは思わなかった。まして、わたしや娘を捨てるとまでは思わなかったわ」
話し始めた。
「結婚して18年。いろいろあっても我慢してきた。15年以上、まともに口も利いてくれなかったけど、耐えてきました」
母が話す声が聞こえる。そう、父と母が話をしていた記憶は、わたしにはない。あったのは、わたしの誕生日ぐらい。それも小学校低学年まで・・・。それ以降、両親が話している情景を覚えていない。父は、
「仕事が立て込んでいる」
と、言い訳して、家に帰るのは、午前0時だった。朝は7時には出て行った。夕食も朝食も外食だった。わたしは、母と二人だった。この際、相手がだれであっても母が関係を持っても、わたしは責める気持ちはなかった。