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隷落の檻・淫獣の島 ~姦獄に堕ちた被虐の未亡人~
第4章 早苗の過去
「そうか。ツラい人生だな。一人で、娘を育ててきたのに。こんな仕打ちをされるなんて、酷い話だ」

リーダー格の男が、母に話しかけている様子だった。

「こんなにいい女なのに、放ったらかしか。同世代で、結婚できない男だった俺としては、許せないな」

リーダー格の男が苦笑いしている感じだった。驚いた。渋い感じのイケオジだと思っていたから。声も渋みがあって、反社か半グレかしらないけど、モテそうな感じだった・・・。

母も驚いているのか、

「え?」

母の声が聞こえた。

「なんだ?結婚できない男って、そんなに驚くところか?」

笑うリーダー格の男。

「それもあるけど、いい女?」

母が訊いていた。母は、小学校のときも、中学校のときも、同級生からは、

「早苗のママは美人だね。早苗も美人になるだろうね」

と、何度も言われていた。美人コンテストでもグランプリを取ったとか聞いていたから、母は、容姿に自信があると思っていたけど、父に相手にされないうちに、自信喪失していたのかもしれなかった。

「いい女だと俺は思うけど、どうだ?」

と、リーダー格の男は、仲間に訊いていた。

「オバサンだけど、容姿はいいと思います。何歳なんですか?高校生の娘がいる雰囲気はないかもしれません」

「熟女って感じですけど、綺麗だと思いますよ」

「俺の母親は、45歳ですけど、ババアって感じですからね。それに比べたら若いし、何より美人ですよ」

「ま、高校生の母親としては、肌艶もあって、顔立ちも整っていて崩れていないから美人ですよ。それに、グラマラスなスタイルで、どうして旦那さんが浮気したのかわからないです」

口々に話す母より若い男達。たしかに、そうだと娘のわたしも思った。

「そんな風に言われたら恥ずかしい」

母の恥じらった声が聞こえた。

「そういうところが、尚、いいですね。頬を染めている感じなんか、初々しさすらありますよ」

リーダー格の男が、

「旦那を忘れるために、この中の誰かとアバンチュールしませんか?」

と、母に話しかけていた。リーダー格の男がいいんじゃない?って声には出さないけど、わたしは思った。年齢も近いそうだし、ダンディだし、優しい感じがした。

「俺でよければ、最善を尽くしますよ」

リーダー格の男の声がした。わたしは母が頷くことを期待した。
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