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隷落の檻・淫獣の島 ~姦獄に堕ちた被虐の未亡人~
第4章 早苗の過去
たぶん、シュウも、ショウジ、セイジ、シュン、シンヤも揃って、不良かもしれないけど、前科者かもしれないけど、根っから明るくて、意外に、真面目。

結果的に、性犯罪者になったのかもしれないけど、あくどい感じもなかった。

だから、母も変わろうと思ったのかもしれない。そこからの母は前向きだった。

再度のインタビューから撮影が再開というか、撮り直した。

「初めまして。シュウです。自己紹介をお願いします」

「菜穂子です。41歳です」

母が淀みなく話し始めた。シュウが予行演習なし、台本無しで、ぶっつけでいった方が自然でいいと話したため、すべてアドリブ。

「どうしてAVに出ることにしたのですか?」

「真面目に生きていれば、いいことがあると思って、ずっと、真面目に生きてきました。アルバイトにパート、一生懸命に働いて、家計の足しにしようと頑張ってきました。それなのに、夫は、不倫相手の海外逃亡し、娘には、『援助交際しているのよ』と明かされて、もう、真面目に生きるのが嫌になりました」

噛みしめるように話す母。撮影しているセイジが、GOOD!という感じで、親指を立てていました。

「なるほど。で、娘さんの前で」

シュウが話すと、セイジが、カメラワークでわたしを撮った。わたしは、あえて両手でピースをして、お道化た感じで写った。

「娘に、『変わったほうがいい』とも言われたので、そうかもしれないって、たしかに、今まで生きてきて、楽しかった思い出なんて、ほんの少ししかないし、生まれ変わったつもりで、楽しみたいと思っています」

母が、答えると、

「ご主人以外は経験がないということですが」

と、シュウが訊いた。

「そうです。結婚も早かったですし、母からは、『結婚するまでは』と止められていましたから」

母が話すと、頷くシュウ。

「そして、結婚されて、どうだったのですか?」

「娘を妊娠するまでは、夫も求めてきましたが、妊娠がわかると、『生まれてくる赤子に負担になる』と言って、求めることもなくなり、その後も。妊娠中に、夜のお店で遊ぶことを覚えてしまったらしく、そういうところで遊ぶことに夢中で、家に帰るのも午前様で、娘と二人で過ごしていました。そう、今日まで」

母が話し終えると、

「そういうことは話には聞いたことがありますが、現実にあるのですね」

と、シュウが頷いた。
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