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第1章 秘密

『私、奥村亜弓は性の奴隷です。これは私が望んでいることです。どうか、性なる調教を…性なる調教でこのメス犬奥村亜弓の躾をお願い致します。奥村亜弓は変態マゾです。奥村亜弓は一生奴隷です』

（小説とはいえ、私が首輪を嵌められて奴隷宣言をするなんて。さらに奴隷誓約書にサインまでさせられている…ああ、なんて惨めなの。それに奴隷宣言まで…恥ずかしすぎる。ああ、こんな誓約書にサインをさせられたらもうあとには戻れないのね…）

自分が主人公の官能小説がネットに公開され、さらに高揚感に包まれる亜弓。それと同時にこの小説を知り合いに見られてしまったらどうなるのかという不安にもかられていた。実名と年齢、その他のプロフィールから官能小説の主人公の「奥村亜弓」が創作の人物ではなく、自分であることがバレてしまうのではないかと。

（この小説を知り合いが読んだら…主人公が私だってバレちゃったら…ああ、そんなこと想像したら余計に興奮しちゃう。私、本当にマゾなのかな…）