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奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第13章 被虐の快感〜緋美 鞭打たれる柔肌
 叩かれた衝撃で、うめきが口をついて出た。バシッ、バシッと大きな音を立てて、背中とお尻、太ももを打たれた。音は派手だがバラ鞭はそれほど痛くない。痛くないが、何度も打たれているうちに痛みが蓄積してくる。熱を持ってうずくように痛みだした。

「おまえの白い肌が赤く晴れてきたぞ。鞭は好きかね。ん? どうだリコリス」
「……好きです。ご主人さま」

 答えたら、さらに強く打たれた。

「うっ、く」

 痛みにうめく。けれど…快感でもある。つらくなってきたとところで、私がどこまで耐えられるか知っているかのように、ご主人さまが鞭を振るうのをやめた。後ろから前に回る。

 目の前のご主人さまは、ハイヒールを履いた私よりも背が高い。私の身長は百六十八センチあるから、ヒールの十二センチを加えると百八十センチ。支配人の香山さんも高身長だけれど、この人も同じぐらいある。年齢は四十代の前半あたりに見えた。肩幅が広くてすらっとしているのは水泳で鍛えているのかもしれない。

「うむ。美しい身体だ。今年で二十八になると言っていたな。リコリス」
「……はい。そうです」
「若いな。肌が綺麗だ」
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