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奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第15章 被虐の快感〜緋美 苦悶の絶頂
 からだが揺れている。片足で立っているから、どうしても揺れてしまう。せめてハイヒールを脱いでおけばよかった。バランスを崩したら足首を痛めてしまうだろう。ご主人はそれもきっと計算づくなのだ。私がつらいように、苦しむように。

 気を緩めると、吊られている左足と背中で重ねた腕に体重がかかり、縄がさらに引き締まり、肌に食い込んでくる。けれど、その痛みと苦しさが心地よく感じられた。私は幸せだった。股縄によって抉られた秘部は疼きっぱなしだ。きっと、シルクのショーツの内側は……。

 そこがぐっしょり濡れているのをご主人に見つかってしまい、叱られてお仕置きされる自分の姿を思い浮かべてみる。たまらなく惨めで恥ずかしくて、いたたまれない気持ちになる。そしてもっと濡れてしまう。ぐしょぐしょに、滴るほどに、どうしようもなく濡らしてしまう。

 ご主人さまはまだ戻ってこない。シャワーへ行ったきりだ。もしかしたら、私の存在などすっかり忘れて、ゆったりとご入浴されているのかもしれない。ゲスト用の部屋に完備されたバスルームは、ゲストたちがくつろげるように、贅沢に広く作られていて、窓からは湖が見渡せるらしい。
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