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コンビニバイトの男の子
第4章 食事会

(悠希くん、何を言おうとしているの?)
相槌もできずに黙ったままの萩子に構わず、悠希は話し続けます。
「萩子さんにせっかく2回も協力してもらったのに、結局リコとは上手く出来なくて・・・。さっき言った他にも色々って、実はこのことで、と言うかこれが1番の原因じゃないかって思ってるんです」
「そんな・・・」
「だって、ふたり盛り上がってきたのに、ひとつになれない。そんなことが続いたら・・・。もちろん、リコは心配してくれました。でも自分の不甲斐なさに申し訳なくって。それが段々他のことにも影響してきてって感じで・・・」
「悠希くん・・・」
言葉が途切れる悠希を慰めようと名前を口にしますが、続く言葉が見つからず萩子も尻すぼみになってしまいました。
(ほんとに、私とのことが切っ掛けだったんだ・・・)
会話を続ける糸口を探す萩子に、悠希はまた話し始めます。
「リコと別れてから、何でそうなったのかずっと考えてたんです。・・・そして、理由が解ったんです」
「な、何が?」
悠希が顔を上げ、視線を真っ直ぐ萩子に向けました。
「リコと、躰の相性が悪かったということが理由だったと」
「躰の、相性・・・」
悠希の背後に見える本棚の抽斗に隠した女性誌が思い浮かびます。萩子は初めて“躰の相性”という言葉をその雑誌で知り、記事の内容と相まって印象に残っていたのです。
「そうです。でも相性って、相対的なものですよね。良い相性を知ったから、悪い相性だったって解る」
悠希の口調が、話し始めの途切れがちで迷いがあるような感じから、しっかりとしたものに変わってきていました。萩子に向けた悠希の眼差しが、真剣さを増します。
「それを気付かせてくれたのが、萩子さんです」
どくんっ!
萩子の心臓が、力強く脈動し始めます。
どくんっ、どくんっ・・・・。
「わ、私が?私、何もしてない」
「だって!リコとは上手く出来なくて、萩子さんに確認してもらった時は上手く出来て。自信があったのに、やっぱりリコとは駄目だったんです」
萩子の言葉を遮るように、悠希が語気を強くして話を続けます。このような話し方をするのは、初めてでした。
「そのことを考えたら、そういえば萩子さんとは最初の時から違ってたって気が付いて」
悠希の、まるで怒っているかのような表情に、萩子の不安が増します。
(まさか・・・)
相槌もできずに黙ったままの萩子に構わず、悠希は話し続けます。
「萩子さんにせっかく2回も協力してもらったのに、結局リコとは上手く出来なくて・・・。さっき言った他にも色々って、実はこのことで、と言うかこれが1番の原因じゃないかって思ってるんです」
「そんな・・・」
「だって、ふたり盛り上がってきたのに、ひとつになれない。そんなことが続いたら・・・。もちろん、リコは心配してくれました。でも自分の不甲斐なさに申し訳なくって。それが段々他のことにも影響してきてって感じで・・・」
「悠希くん・・・」
言葉が途切れる悠希を慰めようと名前を口にしますが、続く言葉が見つからず萩子も尻すぼみになってしまいました。
(ほんとに、私とのことが切っ掛けだったんだ・・・)
会話を続ける糸口を探す萩子に、悠希はまた話し始めます。
「リコと別れてから、何でそうなったのかずっと考えてたんです。・・・そして、理由が解ったんです」
「な、何が?」
悠希が顔を上げ、視線を真っ直ぐ萩子に向けました。
「リコと、躰の相性が悪かったということが理由だったと」
「躰の、相性・・・」
悠希の背後に見える本棚の抽斗に隠した女性誌が思い浮かびます。萩子は初めて“躰の相性”という言葉をその雑誌で知り、記事の内容と相まって印象に残っていたのです。
「そうです。でも相性って、相対的なものですよね。良い相性を知ったから、悪い相性だったって解る」
悠希の口調が、話し始めの途切れがちで迷いがあるような感じから、しっかりとしたものに変わってきていました。萩子に向けた悠希の眼差しが、真剣さを増します。
「それを気付かせてくれたのが、萩子さんです」
どくんっ!
萩子の心臓が、力強く脈動し始めます。
どくんっ、どくんっ・・・・。
「わ、私が?私、何もしてない」
「だって!リコとは上手く出来なくて、萩子さんに確認してもらった時は上手く出来て。自信があったのに、やっぱりリコとは駄目だったんです」
萩子の言葉を遮るように、悠希が語気を強くして話を続けます。このような話し方をするのは、初めてでした。
「そのことを考えたら、そういえば萩子さんとは最初の時から違ってたって気が付いて」
悠希の、まるで怒っているかのような表情に、萩子の不安が増します。
(まさか・・・)

