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コンビニバイトの男の子
第4章 食事会

「直後はかなり落ち込んだんですけど、やっと最近は立ち直ってきた感じだったんです。でもたまに、夢で仲良かったときのことが出てきて。今朝もそれで落ち込んで、食欲が無かったんです。でも・・・」
悠希は言葉を切ると、萩子に笑顔を見せます。それは先程の寂しげなものではなく、清々しく晴れやかでした。
「今日こうして萩子さんと食事出来て、話も聞いてもらったら、なんか前向きになろうって気がしてきました」
「そうそう。前向きな気持ちが大事だから。きっとまた良い出会いがあるわよ」
「はい。初めての交際で自分の悪かった部分が判ったので、この経験を活かして次は頑張ります」
「うん。頑張ってね」
悠希が吹っ切れたようで、萩子はほっとします。
「それにしても萩子さん、大人のアドバイスは流石ですね。話したらほんとにすっきりしました」
「それはよかった。お役に立てて私も嬉しい」
「萩子さんには、ついなんでも話せてしまうんですよね。このことは誰にも言ってなかったんですよ」
「そうなの?松友さんにも?」
「あいつ、口が軽いんですよねー。それに振られた経験ないだろうから、相談しにくかったんですよ」
「たしかにそんな感じするわね」
「でしょ」
二人して声を上げて笑います。
悠希から松友のことを聞いて、萩子は昔のことを思い出しました。
(そういえば、学生の頃はこういう相談事で色々あったなー。当時は大変だと思ってたけど、今となってはなんか懐かしい。こうやって色々経験して、大人になっていくのよね)
今まさに悩み、経験している悠希が可愛くも羨ましく感じます。
「でも別れたって聞いたとき、もしかしたら私とのことが切っ掛けじゃないかって不安だったんだけど、そうじゃなくて安心したわ」
その時の萩子は、深い意味はなく、ちょっと意地悪でからかってみたくなっただけでした。
(悠希くん、きっとあたふたするはず。その姿をまたからかって・・・。よし、これで明るい雰囲気でお開きにできるわね)
ところが、予想に反して悠希の笑顔は消え、テーブルに視線を落とします。
(あれっ?)
「・・・ほんとは、言うつもりなかったんですけど」
「な、なに?」
予想外の展開に、萩子は不安になります。
「萩子さんとのことが全く関係無いかというと、そういう訳でも無くって・・・。あっ、でも、もちろん萩子さんは悪くなくって、自分が原因なんですけど・・・」
悠希は言葉を切ると、萩子に笑顔を見せます。それは先程の寂しげなものではなく、清々しく晴れやかでした。
「今日こうして萩子さんと食事出来て、話も聞いてもらったら、なんか前向きになろうって気がしてきました」
「そうそう。前向きな気持ちが大事だから。きっとまた良い出会いがあるわよ」
「はい。初めての交際で自分の悪かった部分が判ったので、この経験を活かして次は頑張ります」
「うん。頑張ってね」
悠希が吹っ切れたようで、萩子はほっとします。
「それにしても萩子さん、大人のアドバイスは流石ですね。話したらほんとにすっきりしました」
「それはよかった。お役に立てて私も嬉しい」
「萩子さんには、ついなんでも話せてしまうんですよね。このことは誰にも言ってなかったんですよ」
「そうなの?松友さんにも?」
「あいつ、口が軽いんですよねー。それに振られた経験ないだろうから、相談しにくかったんですよ」
「たしかにそんな感じするわね」
「でしょ」
二人して声を上げて笑います。
悠希から松友のことを聞いて、萩子は昔のことを思い出しました。
(そういえば、学生の頃はこういう相談事で色々あったなー。当時は大変だと思ってたけど、今となってはなんか懐かしい。こうやって色々経験して、大人になっていくのよね)
今まさに悩み、経験している悠希が可愛くも羨ましく感じます。
「でも別れたって聞いたとき、もしかしたら私とのことが切っ掛けじゃないかって不安だったんだけど、そうじゃなくて安心したわ」
その時の萩子は、深い意味はなく、ちょっと意地悪でからかってみたくなっただけでした。
(悠希くん、きっとあたふたするはず。その姿をまたからかって・・・。よし、これで明るい雰囲気でお開きにできるわね)
ところが、予想に反して悠希の笑顔は消え、テーブルに視線を落とします。
(あれっ?)
「・・・ほんとは、言うつもりなかったんですけど」
「な、なに?」
予想外の展開に、萩子は不安になります。
「萩子さんとのことが全く関係無いかというと、そういう訳でも無くって・・・。あっ、でも、もちろん萩子さんは悪くなくって、自分が原因なんですけど・・・」

