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コンビニバイトの男の子
第5章 誕生パーティー

音がしないように、萩子は恐る恐る寝室のドアを開けました。隙間から常夜灯の薄暗いオレンジ色の光が漏れてきます。
(貴之さん、起きてないわよね・・・)
薄暗い室内を覗くと、奥の窓側にあるベッドにこちら向きで貴之は寝ていました。
(よかった、寝てる)
貴之が寝室に向かってから2時間も過ぎていたため、起きていたら何をしてたのか訊かれるだろうと思っていた萩子は、ほっと安堵しました。細心の注意を払って室内に入り、後ろ手でそっとドアを閉めます。
萩子が貴之に背を向けてベッドに座ろうとした瞬間、背後からゴトッという音がして、びっくりしました。
(貴之さん、起きてたの!?)
萩子の心臓が早鐘を打ちます。
しかし、その後貴之の気配に変化は感じられませんでした。意を決して振り向くと、貴之は窓側に向いていて寝息を立てています。
(寝返りしただけだったのね、よかった。じゃあ、あの音は・・・)
その時、サイドボードの下から明かりが消えたのを、視界の隅で捉えました。ベッドを回り込んで屈むと、スマートフォンが落ちています。
(これが落ちた音だったのね。手に持ったまま寝ちゃってたのかな)
貴之は、たまに寝る前にスマートフォンでニュース記事や動画を見ることがあったので、そのまま寝落ちしたのだろうと思いました。
(このままだと、踏んでしまうかもしれないわよね)
萩子がスマートフォンを拾った瞬間、反応して画面が表示されます。突然の明るさに目を細めますが、ロック画面に表示された通知が目に入りました。
《山田様:予定通りです。当日よろしくお願い・・・》
(仕事のやり取りをしてたのかな?)
萩子は、スマートフォンをそっと枕元に置きます。画面の明かりで、貴之の後ろ姿がぼんやりと浮かび上がりました。ベッドに腰掛けながら、ぐっすり眠る貴之を見ます。
しばらくして画面が消え、再び室内が常夜灯の暗さに戻りました。
萩子も貴之に背を向けて横になります。目を瞑り、リビングで悠希と共有した時間を思い返しながら、やがて眠りにつきました。
(貴之さん、起きてないわよね・・・)
薄暗い室内を覗くと、奥の窓側にあるベッドにこちら向きで貴之は寝ていました。
(よかった、寝てる)
貴之が寝室に向かってから2時間も過ぎていたため、起きていたら何をしてたのか訊かれるだろうと思っていた萩子は、ほっと安堵しました。細心の注意を払って室内に入り、後ろ手でそっとドアを閉めます。
萩子が貴之に背を向けてベッドに座ろうとした瞬間、背後からゴトッという音がして、びっくりしました。
(貴之さん、起きてたの!?)
萩子の心臓が早鐘を打ちます。
しかし、その後貴之の気配に変化は感じられませんでした。意を決して振り向くと、貴之は窓側に向いていて寝息を立てています。
(寝返りしただけだったのね、よかった。じゃあ、あの音は・・・)
その時、サイドボードの下から明かりが消えたのを、視界の隅で捉えました。ベッドを回り込んで屈むと、スマートフォンが落ちています。
(これが落ちた音だったのね。手に持ったまま寝ちゃってたのかな)
貴之は、たまに寝る前にスマートフォンでニュース記事や動画を見ることがあったので、そのまま寝落ちしたのだろうと思いました。
(このままだと、踏んでしまうかもしれないわよね)
萩子がスマートフォンを拾った瞬間、反応して画面が表示されます。突然の明るさに目を細めますが、ロック画面に表示された通知が目に入りました。
《山田様:予定通りです。当日よろしくお願い・・・》
(仕事のやり取りをしてたのかな?)
萩子は、スマートフォンをそっと枕元に置きます。画面の明かりで、貴之の後ろ姿がぼんやりと浮かび上がりました。ベッドに腰掛けながら、ぐっすり眠る貴之を見ます。
しばらくして画面が消え、再び室内が常夜灯の暗さに戻りました。
萩子も貴之に背を向けて横になります。目を瞑り、リビングで悠希と共有した時間を思い返しながら、やがて眠りにつきました。

