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コンビニバイトの男の子
第5章 誕生パーティー

【5】
一度トイレ休憩を挟んで、再開しようとした時です。
「萩子さん、ここからは大人の質問じゃんけんにしませんか?」
悠希が笑顔でそう提案してきたのでした。
「大人のって?」
「いきますよ。最初はグー、じゃんけんポン!」
「えっ、ちょっとまっ」
慌てた萩子は後出し気味に応じますが、勝ったのは悠希でした。
「萩子さん、後出しなのに負けちゃ駄目でしょ」
悠希は笑って指摘します。
「悠希くんがいきなり始めるからでしょ」
萩子が非難しますが、本心からではありませんでした。
(ここは、大人の余裕を示さないとね)
「まーでも、負けは負けだから。大人の質問、いいわよ」
「ありがとうございます。じゃあ質問は・・・」
そこで一旦言葉を切ると、ソファに浅く座り直して身を乗り出します。
「スリーサイズを教えて下さい」
「えっ?」
「パスは無しですよ」
悠希はにこにこしながら、釘を刺すように言いました。
余裕を感じさせる表情が、萩子の癪に障ります。
(答えられずにあたふたすると思っているようだけど、そうはいかないから!)
「しないわよ。ちょうどこの前、測ったばっかりだから。82、63、84よ」
「バスト82、ウエスト63、ヒップ84、ですね」
悠希がパーツを明確にして、数字を復唱しました。視線は躰を舐め回すように、このパーティーのために着替えたブラウスと膝丈のスカートを上下させます。
(み、観られてる・・・)
萩子は、視線を向けられている部分がぞわぞわとしてきました。
(サイズなんて見た目じゃわからないんだし、少し盛った数字にしとけばよかった)
何故か正直に答えてしまった自分に後悔の念を感じていると、悠希が意外なことを呟きました。
「そんな感じなんですね」
(えっ、どういうこと?)
萩子の訝しげな表情に気付いて、悠希は慌てて付け足します。
「あ、変な意味じゃなくて。モデルさんとかで、胸大きい、ウエスト細い、がいいみたいな感じじゃないですか。ただ、スリーサイズの数字を見てもピンときてなかったんです。でも、萩子のサイズを聞いて、あの・・・、僕的には萩子さんの方が全然良いなって。・・・すみません」
お酒でほんのり赤くなっていた悠希の顔が、更に赤みを増しました。
一度トイレ休憩を挟んで、再開しようとした時です。
「萩子さん、ここからは大人の質問じゃんけんにしませんか?」
悠希が笑顔でそう提案してきたのでした。
「大人のって?」
「いきますよ。最初はグー、じゃんけんポン!」
「えっ、ちょっとまっ」
慌てた萩子は後出し気味に応じますが、勝ったのは悠希でした。
「萩子さん、後出しなのに負けちゃ駄目でしょ」
悠希は笑って指摘します。
「悠希くんがいきなり始めるからでしょ」
萩子が非難しますが、本心からではありませんでした。
(ここは、大人の余裕を示さないとね)
「まーでも、負けは負けだから。大人の質問、いいわよ」
「ありがとうございます。じゃあ質問は・・・」
そこで一旦言葉を切ると、ソファに浅く座り直して身を乗り出します。
「スリーサイズを教えて下さい」
「えっ?」
「パスは無しですよ」
悠希はにこにこしながら、釘を刺すように言いました。
余裕を感じさせる表情が、萩子の癪に障ります。
(答えられずにあたふたすると思っているようだけど、そうはいかないから!)
「しないわよ。ちょうどこの前、測ったばっかりだから。82、63、84よ」
「バスト82、ウエスト63、ヒップ84、ですね」
悠希がパーツを明確にして、数字を復唱しました。視線は躰を舐め回すように、このパーティーのために着替えたブラウスと膝丈のスカートを上下させます。
(み、観られてる・・・)
萩子は、視線を向けられている部分がぞわぞわとしてきました。
(サイズなんて見た目じゃわからないんだし、少し盛った数字にしとけばよかった)
何故か正直に答えてしまった自分に後悔の念を感じていると、悠希が意外なことを呟きました。
「そんな感じなんですね」
(えっ、どういうこと?)
萩子の訝しげな表情に気付いて、悠希は慌てて付け足します。
「あ、変な意味じゃなくて。モデルさんとかで、胸大きい、ウエスト細い、がいいみたいな感じじゃないですか。ただ、スリーサイズの数字を見てもピンときてなかったんです。でも、萩子のサイズを聞いて、あの・・・、僕的には萩子さんの方が全然良いなって。・・・すみません」
お酒でほんのり赤くなっていた悠希の顔が、更に赤みを増しました。

