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第2章 落とし物

思わず目を瞑ると、今度は亀頭の張り出した部分が膣壁を削り出すような刺激を敏感に感じて、腰全体が痺れるような快感に襲われます。
（こんなの、ない・・・）
「あぁん、っんはぁぁ。ああっ、あーっ」
いつもは握り締めた拳を口元に当ててなるべく喘ぎ声を出さないようにしていたのですが、悠希の腰に添えた手から感じる男の逞しさに、手を離すことができません。そのため声を抑えたいのに口を閉じることができず、逆に大きな口を開けて悦びの声が出てしまいます。
（声が、止められない！）
亀頭が膣口から抜け出そうになるぎりぎりで引き抜く動きが止まり、直ぐに肉棒がゆっくりと挿入されてきます。
「はぁ、んむぁあぁっ」
止まった一瞬に息継ぎしようとしましたが、続く挿入の快感で変な喘ぎ声が溢れます。
悠希が肉棒を深奥まで挿入後、また引き抜きます。そのゆっくりした抽送に合わせて、肉棒によって掻き廻される萩子の愛液が、ぐっ、ちょっ、じゅっ、ぼっと音を立てています。
「あんっ、ああん、はぅん、あはぁ・・・」
「うっ、・・・あぁ、あっ、あっ」
二人の淫らな喘ぎ声と卑猥な水音が、部屋に響きます。ぎこちない悠希の動きが、挿入の時の充実感、深奥に届いた時の圧迫感、引き抜く時の子宮口、膣壁への摩擦感と、それぞれ異なる刺激を順番にもたらして萩子の躰を翻弄します。
（こんなっ、気持ちいいのっ、だめっ）
「あっ、すごっ・・・あはん、おく、いゃ・・・あん・・・いぃ」
セックスの快感に萩子の感情が支配され、喘ぎ声に無意識の言葉も混ざるようになってきました。悠希にとっては初めての動きにもかかわらず、たった数回の動きによってもたらされたセックスの快感は、今まで萩子が知っていた感覚を大きく凌駕しています。
（悠希くんの、気持ちよすぎっ！すごい！躰が、なんか、おかしく・・・）
次の挿入で、萩子は急に膣内の密着度が増した気がしました。その瞬間、
「えっ？萩子さん！？ああっ！ごめんなさい！！」
と悠希が声を上げました。
「あぇっ？ああっ！すごっ！！」
膣内の肉棒が急速に膨らんだかと思うと、ビクビクと痙攣を繰り返しています。
「うっ！はぁっ！」
悠希の呻く声と共に、熱を帯びた精液を子宮口に感じ、悠希が達していることがわかりました。