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コンビニバイトの男の子
第10章 耽溺

「自分でも淹れてみたんだけど、こんなに美味しくならなくって。何が違うんだろう」
瞳がカップをしげしげと眺めます。
「ブレンドティーなんですよ。前にたまたま見かけたお店で買ってから気に入っちゃって、今はネットで注文してるんです」
萩子はキッチンに移動すると、茶葉の缶とクッキーの袋を手にして戻ります。
「これが今日の紅茶です。お菓子もまだありますよ」
「へー、可愛い缶ね。これがお店の名前かー。ちょっと調べよう」
「ごめんなさい。私ちょっとトイレお借りします」
「どうぞー」
「何で萌ちゃんが言うのよ」
萩子の家での女子会は、リゾートホテルの計画を立てたときの初めてから数えて3回目で、皆リラックスしていました。
(今日も楽しんでもらえてよかった)
食事も一段落して、それぞれのことをする3人を微笑みながら眺めます。萩子にとって、結婚してから初めてとも言える親しい友人達でした。
瞳は料理教室の生徒の中でも古参で、何でもてきぱきとこなす素敵な女性として皆の憧れの的でした。苦手な魚を調理するときに声を掛けてもらってから、親しくしてもらっています。
彩花はその瞳と家が近所で、料理が苦手と聞いて料理教室に連れて来たと紹介されました。おとなしい性格も似ていて、お互いマンガやドラマなど趣味が合うことから仲良くなりました。
一方で萌は、萩子とは正反対の物怖じしない性格で本来は苦手なタイプのはずですが、姉妹のような距離感が一人っ子だった萩子には新鮮で好感を持っています。
その性格から料理教室内では浮き気味だったところを瞳が面倒を見るようになって、自然と4人組が出来上がったのでした。
(私にも、こんな素敵な友達ができるなんてね)
つい半年程前、思いつきで貴之に言った女子会の嘘を告げた時、まさかこうやって現実になるとは思ってもいませんでした。
瞳がカップをしげしげと眺めます。
「ブレンドティーなんですよ。前にたまたま見かけたお店で買ってから気に入っちゃって、今はネットで注文してるんです」
萩子はキッチンに移動すると、茶葉の缶とクッキーの袋を手にして戻ります。
「これが今日の紅茶です。お菓子もまだありますよ」
「へー、可愛い缶ね。これがお店の名前かー。ちょっと調べよう」
「ごめんなさい。私ちょっとトイレお借りします」
「どうぞー」
「何で萌ちゃんが言うのよ」
萩子の家での女子会は、リゾートホテルの計画を立てたときの初めてから数えて3回目で、皆リラックスしていました。
(今日も楽しんでもらえてよかった)
食事も一段落して、それぞれのことをする3人を微笑みながら眺めます。萩子にとって、結婚してから初めてとも言える親しい友人達でした。
瞳は料理教室の生徒の中でも古参で、何でもてきぱきとこなす素敵な女性として皆の憧れの的でした。苦手な魚を調理するときに声を掛けてもらってから、親しくしてもらっています。
彩花はその瞳と家が近所で、料理が苦手と聞いて料理教室に連れて来たと紹介されました。おとなしい性格も似ていて、お互いマンガやドラマなど趣味が合うことから仲良くなりました。
一方で萌は、萩子とは正反対の物怖じしない性格で本来は苦手なタイプのはずですが、姉妹のような距離感が一人っ子だった萩子には新鮮で好感を持っています。
その性格から料理教室内では浮き気味だったところを瞳が面倒を見るようになって、自然と4人組が出来上がったのでした。
(私にも、こんな素敵な友達ができるなんてね)
つい半年程前、思いつきで貴之に言った女子会の嘘を告げた時、まさかこうやって現実になるとは思ってもいませんでした。

