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コンビニバイトの男の子
第10章 耽溺

耳に届いてた様々な音の波を押し退けて、その言葉が萩子の鼓膜に突き刺さります。快感の放出を妨げていた蓋を吹き飛ばし、愉悦の痺れが一気に全身を駆け巡ります。
「がはっ!!」
逝くという声さえ出せず、奇声を発して萩子は達しま た。躰がびくんびくんと痙攣し、忘我の中で腰を何度も跳ね上げます。
がたんっ!!
M字開脚の足が突っ張り、ソファ前のローテーブルに当たります。かなり大きな音でしたが何も考えられず、全身をぴくっぴくっと震わせながら、ただただ甘美な波に躰を委ねていました。
ソファに投げ出した手の上で、何か振動していることに気付きます。
(なんだろう?)
全身に気だるさを感じ、なかなか手を動かすことができませんでしたが、その間も繰り返し振動し続けています。萩子は、躰を横にしながら手を引き寄せました。
(スマホだ。電話?)
画面に“ハルくん”と表示されています。脳が機能し始め、事態を把握しました。
(そうだ、私ハルくんと通話してたんだった)
まだ微かにしびれが残っている親指でスワイプします。
「もしもし」
『シュウさんっ、やっと繋がった。よかったー』
悠希の安堵した声が小さく聞こえました。まだ耳まで持っていく力が出ず、スピーカーに切り替えます。
「ごめん。私切っちゃってたみたい」
『いえ。何度呼びかけても返事がなかったので、一旦切って掛け直したんです』
「そうだったんだ」
『凄い音がしたんですけど、大丈夫ですか?』
(そう言えば、前の方からそんな音が聞こえたような・・・)
目を足元に向けました。ローテーブルが本来あるべき位置からずれて斜めになり、カモフラージュに置いていた雑誌とテレビのリモコンが床に落ちています。状況から、足で蹴っていたのは間違いありません。
「だ、大丈夫。足がちょっとテーブルに当たっちゃって」
ちょっとどころではありませんでしたが、見えていないのをいいことに誤魔化します。
「がはっ!!」
逝くという声さえ出せず、奇声を発して萩子は達しま た。躰がびくんびくんと痙攣し、忘我の中で腰を何度も跳ね上げます。
がたんっ!!
M字開脚の足が突っ張り、ソファ前のローテーブルに当たります。かなり大きな音でしたが何も考えられず、全身をぴくっぴくっと震わせながら、ただただ甘美な波に躰を委ねていました。
ソファに投げ出した手の上で、何か振動していることに気付きます。
(なんだろう?)
全身に気だるさを感じ、なかなか手を動かすことができませんでしたが、その間も繰り返し振動し続けています。萩子は、躰を横にしながら手を引き寄せました。
(スマホだ。電話?)
画面に“ハルくん”と表示されています。脳が機能し始め、事態を把握しました。
(そうだ、私ハルくんと通話してたんだった)
まだ微かにしびれが残っている親指でスワイプします。
「もしもし」
『シュウさんっ、やっと繋がった。よかったー』
悠希の安堵した声が小さく聞こえました。まだ耳まで持っていく力が出ず、スピーカーに切り替えます。
「ごめん。私切っちゃってたみたい」
『いえ。何度呼びかけても返事がなかったので、一旦切って掛け直したんです』
「そうだったんだ」
『凄い音がしたんですけど、大丈夫ですか?』
(そう言えば、前の方からそんな音が聞こえたような・・・)
目を足元に向けました。ローテーブルが本来あるべき位置からずれて斜めになり、カモフラージュに置いていた雑誌とテレビのリモコンが床に落ちています。状況から、足で蹴っていたのは間違いありません。
「だ、大丈夫。足がちょっとテーブルに当たっちゃって」
ちょっとどころではありませんでしたが、見えていないのをいいことに誤魔化します。

