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コンビニバイトの男の子
第4章 食事会

種々の思いを巡らせていた時に突然着信音が鳴り響き、萩子は驚きました。その音は、繰り返し鳴り続けています。
(メッセージじゃなくて、電話だ)
急いでダイニングテーブルに置いていたスマートフォンを手に取ると、貴之の名前が表示されていました。ドアの方を振り返り、悠希がまだ戻ってきていないことを確認して、通話ボタンを押します。
「はい。萩子です」
『シュウ、ごめん。忙しかったかな?』
「いえ、ちょっと離れたところにいたので。どうかしましたか?」
『もう夕ご飯作っちゃってるよね?悪いけど、外で食べることになったんだ。急に接待の人数合わせで参加することになってしまってね』
「そうなんですか。わかりました。明日のお昼のおかずにできますから大丈夫ですよ」
(よかったー。これで貴之さんの夕ご飯、心配しなくて済む)
悠希の分が追加になったため、全体の量を増やして作ってはいたものの、いつもよりは少ない見た目をどうしようかと考えていたので、この偶然の申し出に安堵しました。
『なら良かった。それと、・・・多分終電で帰ることになると思うから・・・・』
「そんなに遅くなりそうなんですか?」
終電ということは、家に着くのは深夜1時くらいになることを意味しています。
『う、うん。そう、部長がこの接待に張り切っていて、終電まで返さないって・・・』
なんとなく貴之の話し方に違和感を感じましたが、あまり好きではないお酒の席に気が重いのだろうと思いました。
「わかりました。あの部長さん、お酒好きだから勧められても飲みすぎないようにしてくださいね」
貴之とは職場で出会って結婚していましたが、萩子が勤めていた頃から、親睦行事としてよく飲み会を開いては、近くに座った人にお酒を勧める癖がある人だったのを思い出します。
『うん。・・・あの、シュウ?』
「はい?」
『ほんとにお、遅くなるので先に・・・寝て、ていいから』
「そんな。明日はお休みですし、起きて待ってますから、いつもの帰宅前の連絡してくださいね」
『い・・・。わ、わかった』
貴之の言葉が、萩子の耳にとぎれとぎれに届きます。
(移動中で電波が悪いのかな?それで変な感じに聞こえるのかもしれないわね)
「遅いので気をつけて帰ってきてくださいね」
『・・・うん。そ、それじゃ』
(メッセージじゃなくて、電話だ)
急いでダイニングテーブルに置いていたスマートフォンを手に取ると、貴之の名前が表示されていました。ドアの方を振り返り、悠希がまだ戻ってきていないことを確認して、通話ボタンを押します。
「はい。萩子です」
『シュウ、ごめん。忙しかったかな?』
「いえ、ちょっと離れたところにいたので。どうかしましたか?」
『もう夕ご飯作っちゃってるよね?悪いけど、外で食べることになったんだ。急に接待の人数合わせで参加することになってしまってね』
「そうなんですか。わかりました。明日のお昼のおかずにできますから大丈夫ですよ」
(よかったー。これで貴之さんの夕ご飯、心配しなくて済む)
悠希の分が追加になったため、全体の量を増やして作ってはいたものの、いつもよりは少ない見た目をどうしようかと考えていたので、この偶然の申し出に安堵しました。
『なら良かった。それと、・・・多分終電で帰ることになると思うから・・・・』
「そんなに遅くなりそうなんですか?」
終電ということは、家に着くのは深夜1時くらいになることを意味しています。
『う、うん。そう、部長がこの接待に張り切っていて、終電まで返さないって・・・』
なんとなく貴之の話し方に違和感を感じましたが、あまり好きではないお酒の席に気が重いのだろうと思いました。
「わかりました。あの部長さん、お酒好きだから勧められても飲みすぎないようにしてくださいね」
貴之とは職場で出会って結婚していましたが、萩子が勤めていた頃から、親睦行事としてよく飲み会を開いては、近くに座った人にお酒を勧める癖がある人だったのを思い出します。
『うん。・・・あの、シュウ?』
「はい?」
『ほんとにお、遅くなるので先に・・・寝て、ていいから』
「そんな。明日はお休みですし、起きて待ってますから、いつもの帰宅前の連絡してくださいね」
『い・・・。わ、わかった』
貴之の言葉が、萩子の耳にとぎれとぎれに届きます。
(移動中で電波が悪いのかな?それで変な感じに聞こえるのかもしれないわね)
「遅いので気をつけて帰ってきてくださいね」
『・・・うん。そ、それじゃ』

