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コンビニバイトの男の子
第4章 食事会
【9】
「はい、食後のデザート」
ソファに座る悠希の前に紅茶と一緒に置くと、対面に同じ物を置いて萩子も座ります。
「ありがとうございます。でも、いいんですか?旦那さん用じゃ・・・」
「洗い物手伝ってもらったから、その御礼に。主人から帰宅の連絡もまだ無いから、もうちょっとだけ時間あるし。明日また買うから、今日のは内緒」
萩子が笑いながらそう言うと、悠希も笑顔になりました。
「それじゃ遠慮なく。この新商品、気になってたんです。いただきます」
ふたりで同時に一口食べます。
「おいしい!」と同時に感動の声を上げ、「かぶった」とまた同時に指摘して、ふたりして大笑いしました。
食べている間、お互いにデザートの感想を伝え合っていましたが徐々に会話が減っていき、食べ終わるとリビングが静寂に包まれました。
(悠希くん、多分察しているわよね。私から話し掛けないと)
萩子は沈黙を破って、悠希に問い掛けます。
「ねえ悠希くん、食欲が無いの大学のレポートが原因って嘘でしょ?ほんとは、リコさんと別れてしまったことが原因なんじゃないの?」
「・・・何でそう思うんですか?」
「何となくだけど・・・。でもよく考えたら、春休みにレポートっておかしいし」
悠希は一度深呼吸すると、寂しげに笑いました。
「ばれましたか。由絵さんには気付かれなかったのになー」
「やっぱり」
(由絵さんが気付けなかったことを私が・・・って、それより悠希くんのことよね)
少し芽生えた優越感を抑え、続けて問い掛けます。
「よかったら原因を話してみない?誰かに聴いてもらうとすっきりするかもしれないし」
「そうですね・・・」
もう一度深呼吸して、悠希は話し始めました。
「リコとは同じ学部のゼミで知り合いました。単純に可愛くて気になる人だったんですけど、リコの方から告白してくれて。初めての彼女で、凄く嬉しかったんです」
「うん」
「でも付き合っているうちに、趣味とか話が合わないとか、そういうのを感じるようになって。他にも色々あって相性が悪い気がしてきて、それを自分の方が合わせるべきと思って頑張ったり、ケンカにならない様に気を使っていたのが、リコには重かったようで。段々と気持ちがすれ違うようになって、今月の初めにリコから別れようって言われました」
「そうだったのね」
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