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Deep Throat - ディープスロート
第2章 葬儀
田所は棺に近付いて、大きく息をついた。かつての恋人は闘病生活の影響か、頬がこけていたが、彼女の美しさはそのままに、棺に納められ、花に囲まれ、皆に見送られると判り、彼も花をそっと供えた。別れの言葉と、彼女の期待に応えられなかった、自身の情けなさを詫びた。そして棺から離れ、他の参列者に順番を譲った。

田所は式の最中、何度か視線を感じて、その方向に目を向けた。そこには先程の女性がいた。額の大きさ、前髪の分け方、筋の通った鼻、大きな目、田所は自身の勘が間違いないと思っていた。彼女は遺族側の列に立っていた。その立ち姿を見て、大きく息をついていた。

同じく東京から来た大学時代の友人に声を掛けられ、出棺を見届け、彼は友人たちと葬儀場を後にした。火葬され、彩花の変わり果てた姿を見るつもりはなかった。

その後、田所は友人数人と喫茶店に寄り、昔話に花を咲かせた。当時の友人たちは、修が彩花と付き合っていたことを知っていた。だが次第に話題が田所の仕事に移り、彼は内心困っていた。作家という職業が、会社員とは一味も二味も違った世界で生きていると思われたのだ。
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