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Deep Throat - ディープスロート
第3章 BLACKMAIL
窓から池が見え、その池には石の橋が架かっていた。橋の先には東屋があり、こぼれ日の中で休めるようになっていた。庭の中心には太い桜の木があり、桜は満開だった。先程彼女が通ってきた、公園の桜より美しかった。
30畳くらいあるリビングにも圧倒された。2~3段下がったところにソファーや椅子が置かれ、庭が地面の目線で見えるようになっていた。2階へ続く階段の踊り場が、リビングと庭を見下ろすステージのようになっており、そのデザインに彩芽の口から言葉が出なくなっていた。
彼女は呼吸を整え、「素敵なお宅ですね…」と言葉を何とか絞り出していた。
「実は…とある経営者の方に無理を言って…売ってもらったんです…その方の奥様は『田所の本は、もう絶対に読まない』と怒っていたみたいですけど…」
田所は頭を指でかきながら、困った仕草を彩芽に見せていた。
彼女はまだ家の中を見回していた。
彩芽は高山編集長から、田所は会社員時代に離婚歴があり、息子さんはもう高校生くらいのはずだと聞いていた。お手伝いさんがいるかもしれないが、こんな広い家、一人で維持するのは大変だと、感じていた。
彼はそんな彼女を見て、「こちらでいいですか…?」と和室に案内した。
30畳くらいあるリビングにも圧倒された。2~3段下がったところにソファーや椅子が置かれ、庭が地面の目線で見えるようになっていた。2階へ続く階段の踊り場が、リビングと庭を見下ろすステージのようになっており、そのデザインに彩芽の口から言葉が出なくなっていた。
彼女は呼吸を整え、「素敵なお宅ですね…」と言葉を何とか絞り出していた。
「実は…とある経営者の方に無理を言って…売ってもらったんです…その方の奥様は『田所の本は、もう絶対に読まない』と怒っていたみたいですけど…」
田所は頭を指でかきながら、困った仕草を彩芽に見せていた。
彼女はまだ家の中を見回していた。
彩芽は高山編集長から、田所は会社員時代に離婚歴があり、息子さんはもう高校生くらいのはずだと聞いていた。お手伝いさんがいるかもしれないが、こんな広い家、一人で維持するのは大変だと、感じていた。
彼はそんな彼女を見て、「こちらでいいですか…?」と和室に案内した。