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Deep Throat - ディープスロート
第1章 プロローグ
少女は赤い魔術の輪から必死に逃れようとするが、リボンは生き物のように少女を追い、にじり寄り、腕や脚に絡みつき、少女は激しくもがく。肉体を震わせ、柔軟性と調和を取り戻そうとジタバタし、パニックに陥る。そうすればするほどリボンは魔術で長さが伸び、勢いを増し、リボンが少女の体全体を包み始める。軽く抱擁されるような全身の心地よさに、少女は身を任せ、やがて動かなくなってしまう。
彩芽(あやめ)は体操をしていた自身の幼少期を思い出し、心の中で少女を勇気づけようと、「諦めないで…がんばって…負けちゃダメ…」と声を出し、手を伸ばそうとした。しかし金縛りにあったように手が伸ばせない。声が届かない悔しさ、目の前から消えていくこの子を助けられない歯がゆさで、彩芽は首を左右に振る。
動けなくなった少女が消え、すぐに不鮮明な映像が彩芽の脳内スクリーンに、暗闇の中、スポットライトを浴びる、戸惑いの表情を浮かべる女性が投影される。その女性は間違いなく彩芽自身だった。
彩芽は、「どうして私が…」という驚きで、肉体が一気に熱くなり、全身の神経が研ぎ澄まされる。
彩芽(あやめ)は体操をしていた自身の幼少期を思い出し、心の中で少女を勇気づけようと、「諦めないで…がんばって…負けちゃダメ…」と声を出し、手を伸ばそうとした。しかし金縛りにあったように手が伸ばせない。声が届かない悔しさ、目の前から消えていくこの子を助けられない歯がゆさで、彩芽は首を左右に振る。
動けなくなった少女が消え、すぐに不鮮明な映像が彩芽の脳内スクリーンに、暗闇の中、スポットライトを浴びる、戸惑いの表情を浮かべる女性が投影される。その女性は間違いなく彩芽自身だった。
彩芽は、「どうして私が…」という驚きで、肉体が一気に熱くなり、全身の神経が研ぎ澄まされる。