この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
バニーガールの穴の奥
第10章 深夜…1時過ぎの巣穴
ボトルキープすれば…
18万~20万ぐらいの
値段になる…酒…なのだそうだ。
濃厚な色をしたウイスキーを
ユイがテイスティンググラスに
注いで…、チェイサーを用意する。
グラスをこちらに向けて来たので
お互いのグラスをチンと鳴らした。
滅多に…飲める物じゃないから…
グラスに鼻を近付けて
その濃い琥珀色の液体の香りを嗅いだ。
長時間熟成された…重さのある…香。
香ばしさにも甘さにも似た
ローストした…チョコレートの様な…
それでいて…フルーティーで…
レーズンや…杏…の様な香も感じる…。
『山崎は…初めてで?
これよりも更に熟成された25年の
山崎も…あるにはあるんですよ…?』
「そんなもん…値段がこえぇよ…」
『流石にキープされてる
お客様はおられませんが……、
もし…ボトルキープするなら…
150万とかになりそうですけども…』
そう言ってくすくすくすと
ユイが口元を押さえながら笑った。
あまり…自分から…あれこれと
話をするユイではないが、
お酒の事を話している時のユイは…
嬉しそうだし…いつもよりも…
その声に感情の色が…聞いて取れる…感じで。