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バニーガールの穴の奥
第4章 月夜に跳ねるウサギ
『どうぞ…、まだ飲み足りないと
お顔に書いてありましたので…』
そう言って初老の
バーテンダーが次のカクテルを
俺が注文する前に出してくれて。
グラスの中には赤い色の
カクテルで満たされていて。
鼻を近付けると…フルーティーな
甘い…サクランボの香りがする。
『まだ…夜は長い…事ですし、
この…1杯の様な…
刺激的な恋でも如何でしょう?』
バーテンダーの言葉に
俺は顔を顰めると、
ため息をつきながら顔を左右に振った。
「刺激ならさっきの月見で
十分刺激…してもらって来たからな」
『ウサギが居る場所は…、
月だけでは…ありませんからね?
どうです…?月のウサギは…
まだ当分…月の餅つきから
戻って来そうにもないようですし。
今夜は…丁度…ウサギが3匹も
ここに揃ってるんだ…、
こんな夜は…中々ないですよ?』
ユイが居ないからか…
カウンタ―の中に居る
ヒメの距離がいつもより近い。
前に俺が店に来た時に、
俺に人参を…強請りたそうにしてたな。
「ヒメ…、人参は…足りてないままか?」
『え~?ヒメだけ?カノンは…?
私には、人参くれないの~?』
俺がヒメに人参はどうだと
声を掛けると、機嫌を悪くしたのか
カノンがそう…自分も人参が
欲しいと言いたそうに言って来て。