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四宮教授のSM講義
第2章 講義二 四宮教授の提案〜奴隷契約
「もしもきみが私を拒否するなら、私はここでなにも見なかった。このままこの部屋を出て、このドアに外から鍵を掛け、立ち去るまでだ。この部屋で見たことは記憶から消す」

 非情な言葉がわたしを打ち据えます。さらに……。

「邪魔をした成海先生への謝罪の印として、きみに猿轡を噛ませ、きみの服を脱がし裸にしてから、動けないようにきつく縛り上げてやる」
「おう。それはいいね」

 あまりにもひどい言葉にショックを受けていると、怒った顔から一転、ニヤけた成海先生が、こちらに戻ってきました。

「……無理やりに乱暴されたと、もしもわたしが訴えたら?」

 それは精いっぱいの虚勢でした。そしてわたしの虚勢への答えも、言われずともわかっていました。

「きみはそれをしない。成海先生のビデオには、美しいきみが自ら被虐の快感に溺れていった証拠が記録されている。それにだ」
「それに……?」

 思わせぶりに言葉を切った四宮先生の顔を見つめました。メガネの奥の冷たい目が、わたしの心までを見透かすように見ています。

「きみはきっとサインする」
 
 自信に満ちた声でした。
 そしてわたしは……。
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