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第6章 瑞々しい果実

女の口が少しずつ開き始め、「ァ…ハァッ…ァ…ハァッ…」と声を抑えきれず、口が開いたままになっていく。男は優子が押しより引きに弱いことを見抜き、引き中心の攻めに切り替えていく。

途端に女の声が大きくなり、「ハァッ…ハァッ…」と荒くなり、尻が男の動きに合わせ浮き始め、「ァ…ァ…ァ…ァ…」と背中の反りが強くなっていく。

優子は目を閉じ、〔もうダメだ…〕と心の中で呟いた。もう肉体の抑えが効かなくなり、観念するように、マットに額を埋めていく。

だが男は太い幹を優子の躰から引き抜いた。優子は抜かれたことに気付き、肩で「ハァッ…ハァッ…」と大きく息をしていた。

「助かったと思ったのか…それとも…やめて欲しくなかったのか…」

優子は男と自身を繋いでいた、素肌を露にされた部分を隠すように、体を仰向けにして膝を丸めようとしていた。

「君は我慢が足りない…そう簡単に楽にするわけがないだろう…」

優子は男の言葉を聞き、体を後ろに、後退りするように動かそうとしていた。男の口から『楽』という言葉が出た後、それが一番恐ろしいと心が学び始めていた。