パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 服従のしるし

優子は失意の中、苦境に立たされていた。次第に抵抗する術を奪われ、追い詰められた末に、一方的に提示された『命以外の全てを諦める』という、最終的な要求。それに屈服する形で、身柄を拘束された。敗北感で打ちのめされ、手を後ろに縛られることを受け入れた。たとえ諦めることが止むを得ずだとしても、それが何を意味するか、優子は十分理解していた。

自身の身に危険が及ぶことを気にせず、目的遂行のため敢えて危険を冒した。解決の糸口に近付いた手応え、高揚はたちまち消えた。捜査が実を結ばない焦りを巧みに利用され、解決の糸口は恥辱の縄に変わり、それが手首に執拗に絡まり、歯がゆい想いを無理やり収束されたようだった。余裕のない束縛に項垂れ、悔しさに唇を噛みしめていく。予期せぬ形で真相を知ってしまった代償は大きく、信頼していた仲間に裏切られ、たった一人でどうすれば良いのか、無防備な体を漠然と見つめ、陰謀渦巻く策略にはめられた無力感で、心を締め付けられていた。