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特別捜査官・優子
第2章 服従のしるし
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両肩に縄が這い、脇を抜け、襷(たすき)のように縄が掛けられた。それが締められると、体が縄に繋がれた気分になり、気持ちの整理もつかないまま、無理やり心が締め付けられるようだった。背筋が伸ばされ、体の中に芯を通されたような感覚だった。動きを制限される抑圧感に背中が凍りつく。そのゾクッとする、手の施しようがない、身を削られるような寒気に、彼女は思わず「ハッ…」と息を止める。
優子は項垂れ、後ろに伸ばした両腕が布を巻くように縄で絞られていくのを感じていた。そんな中、彼女はハヤブサに思いを巡らせた。背信の兆候は全くなかった。それまでは大変優秀な庁外捜査員として活躍し、数々の事件解決に尽力してきた。優子もそんな彼を信頼していた。彼が佐々木側に傾いたのは、ここ数日の出来事ではないかと思ったのだ。情報の頻度が落ち、連絡が取れない時があったからだ。
優子は項垂れ、後ろに伸ばした両腕が布を巻くように縄で絞られていくのを感じていた。そんな中、彼女はハヤブサに思いを巡らせた。背信の兆候は全くなかった。それまでは大変優秀な庁外捜査員として活躍し、数々の事件解決に尽力してきた。優子もそんな彼を信頼していた。彼が佐々木側に傾いたのは、ここ数日の出来事ではないかと思ったのだ。情報の頻度が落ち、連絡が取れない時があったからだ。
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