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第4章 裏の顔

優子は「ふぅんっ…」と殴打を受けたように体が一度前に傾き、そして伸び上がった。息が上がり、手首と足首を繋げる、あの太い繋ぎ縄をギュッと握りしめてしまう。彼女が伸び上がったことにより、手首と足首を結ぶ縄が緊張を増し、限界点に達した縄はミシミシと音を立て、女の手首を締め付けた。

彼女は「ハァハァハァ…」と息を整え、体の位置をゆっくりと元に戻していく。

［あの男…縄を解こうとする人間の体の動きを…心理を熟知している…］

優子は絶望感に天井を仰ぎ見る。その時に体の中から大きな雫が、狭い隙間からにじみ出るのを感じ取っていた。それはまるで湧水が地表に染み出していく感じだった。女は恐る恐る自身の下腹部を見つめようとした。胸の膨らみが邪魔で肝心なところを視認できなかった。だが彼女の感覚では、ショーツが湿ってきている感触があった。

優子は［どうして…］と意識が下に向き、両脚を擦りつけ始める。そうすると彼女のお尻が自然と下がり、体が前のめりになり、背中に掛けられたフックが女の体を引き留める。