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特別捜査官・優子
第4章 裏の顔
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優子は部屋の明るさが若干落ちた気がして、顔を上げた。目の前の白い壁が、気のせいか明るさを増した気がした。優子の感覚は間違っておらず、白い壁に薄っすらと何かが、霊のように見え始めていた。いつの間にか部屋の明るさは半分ほどになり、薄暗くなっていた。明るさのバランスを整えるように、目の前の白い壁の方が明るくなっていた。徐々にはっきりと映る人の姿に、彼女は言葉を失っていた。

それはパンツスーツを身に着け、体の上から下まで赤い縄で縛られていた、女の姿だった。優子は目の前の女性が、すぐに自分自身だと気付いた。目の前に写る女は鏡に映るものではなかった。鏡であれば薄暗い室内の明るさに合わせ、シルエットも暗くなっているはずだからだ。白い壁にオレンジの四角形が出現し、女の顔を囲んでいた。そしてフォーカスを自動的に合わせ、鮮明な映像として、白い壁のモニターに映し出されていた。

「ハァハァ…」と息が上がる彼女は目の前の光景から視線を左に逸らした。左側の壁も明るくなり、彼女は同じく右の壁も明るくなったことに気付いて、首を交互にせわしく動かしていく。背後の壁からも光が届き、肩越しに後ろを振り返ろうとする。背後の壁を全て見ることはできなかったが、モニターのように何かが写っていることは理解できた。

そして彼女は視線を逸らす面を失い、天井を仰ぎ見た。天井のライトが更に明るさを失っていく。ゆっくりと陽が沈むようにライトが全て消されていく。視線を落とせば、優子の肉体はモニターの光で白く月のように照らされていた。
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