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第5章 誘導尋問

佐々木は、逃げられないという意識が芽生えた特別捜査官の弱みを見つけ、『官能のスイッチ』と呼ばれる首元に、ソフトなキスを聞かせるように何度も、何度も音を立て、逃げ道も奪っていく。

女の膝がその度に曲がり、お尻が落ち、女の体を吊るす証のミシミシという縄の軋みが、彼女の耳にも届いていく。

喉元の急所を噛まれるように、男の開いた唇に甘噛みされた優子は、「ぁんぅ…くぅ…んっ…」と甘い吐息を漏らし、体をよじり、お尻を左右に揺らす、その声と動きは、もはや特別捜査官としてのものではなく、甘美な誘惑に恥じらう女としての悶えだった。

「かなり時間をかけて探したんだぞ…」

男は女の背後に回り、背中に掛けていたフックにそっと手を伸ばし、それを外した。上から吊られる支えを失った優子の体は後ろに倒れかけ、男の体でガッチリと受け止められた。両手が二の腕を支え、女の脚が斜めに流れるようにお尻をマットに付けさせた。手首と足首は太い縄で繋げられたままだった。そのため優子は膝から先を伸ばせず、男の左肩に首を預けるようにして、腰を落としていた。

男も腰を落とし、左手が優子の腰に絡み、女の体を引き寄せていた。

優子は簡単には起き上がれなくなり、佐々木の両膝の間に自身の体があった。男の体にも包まれ、そこから全く動けなくなった。そのことを十分理解した優子は、「ハァッ…ハァッ…」と息が乱れていた。