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蛇の檻
第10章 第二夜 開宴

再び、夜が訪れた。

玲奈は、円形の台の上に座らされていた。

薄暗い照明の下、彼女の輪郭が静かに浮かび上がる。
身に纏うのは、わずかに肌を覆うだけの 薄いキャミソール1枚。
それはまるで、玲奈の存在をさらに強調するためだけに与えられたもののようだった。

――冷たい。

大理石の感触が、玲奈の素肌をじわりと冷やしていく。
しかし、それ以上に――

肌を這う、無数の視線。

玲奈は顔を上げる。

仮面の奥から、無数の瞳 がじっとこちらを見ていた。
昨夜と同じ男たち。
それに加え、新たな客も混じっている。

彼らはすでに席に着き、玲奈を囲むように配置されていた。
まるで、獲物の動きを観察する捕食者たち。

――また、始まるの?

玲奈の喉が、かすかに震えた。

この空間、この視線、この異様な熱気。
すべてが、昨夜の繰り返し。

今夜もまた、あの悪夢が繰り広げられるのだ。

それを理解した瞬間、玲奈の心の奥に、ゆっくりと絶望が広がっていく。

「……っ……」

どうしようもない。
抗うことは許されない。

昨夜、何が起こったのか。
それを振り返ることすら恐ろしい。
それでも――今夜も、それが繰り返されるのだ。

玲奈はわずかに身じろぎした。
しかし、その瞬間、冷たい金属の感触が手首と足首に突き刺さる。

――拘束。

玲奈の両手は背後で組まれ、冷たい 手錠 によって固定されていた。
わずかに動かすたび、硬質な金属が皮膚に食い込む。

そして、足首にも 枷 がはめられ、逃げることすら許されない。

――どこにも、逃げ場はない。

玲奈は、視線を落とした。

震える指先を、そっと握りしめる。
何かを掴もうとするように。

しかし、その小さな抵抗をも、すぐに粉々に砕くような声が響いた。

「――宴の始まりだ。」

ゆっくりと、闇の奥から現れる黒い影。
仮面の男、玄蛇。

彼は、仮面の奥から玲奈をじっと見下ろしていた。

それだけで、玲奈の胸の奥にわずかに残っていた希望が、完全に崩れ去った。

そして――

宴の第二夜が、幕を開ける。
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