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蛇の檻
第10章 第二夜 開宴
第10章第2話――告げられた試練

玲奈は、自分の喉が乾いていくのを感じていた。

空気が重い。
それとも、自身の鼓動があまりに大きく鳴り響いているせいなのか――。

手首にはめられた手錠。
足首を締め付ける枷。
肌に触れる薄いキャミソールの感触が、逆に自分の無防備さを痛感させる。

玲奈は、微かに身じろぎした。

金属が擦れる音が、異様なほど大きく響く。
それは、観客たちの期待を煽るかのようだった。

男たちはすでに席に着き、玲奈を囲んでいた。
仮面の奥の瞳が、ひとつひとつ玲奈を貫いていく。

熱。
期待。
欲望。

それらが絡み合い、玲奈の肌を這うように突き刺さる。

そして――。

「今夜は、お前にとって特別な夜だ。」

低く、冷ややかな声が静寂を裂いた。

玲奈の全身が強張る。

仮面の男――玄蛇が、玲奈の前に立っていた。
黒い衣をまとい、無表情な白銀の仮面をつけた男。

その奥から覗く瞳が、玲奈をじっと見つめていた。

「……何を……?」

玲奈の声はかすれていた。
問いかけながらも、彼女はすでに理解してしまっていた。

「今夜、お前に課される試練を――皆で見届けよう。」

ざわ……

観客の間に、抑えきれない熱が広がる。
興奮を押し殺すような低い笑い。
静かに交わされる言葉。

「……っ!」

玲奈は、かすかに肩を震わせた。

昨夜と違う。
何かが違う。

「……そんなの……ありえない……!」

玲奈の声は震えた。

しかし、玄蛇は静かに首を傾げる。

「……そうか?」

その冷たく響く声が、玲奈の中の希望を一気に凍らせる。

観客たちの視線が、さらに熱を帯びる。
玲奈の動揺が、彼らの興奮を高めているのがわかる。

この夜、彼らは何かを期待している。
それは――。

玲奈の中に、再び絶望が広がっていく。

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