この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
蛇の檻
第18章 【筆者 あとがき】
「蛇の檻」を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この作品は、官能小説として書き始めましたが、執筆を進めるうちに、そのテーマはより深いものとなりました。

「偶像とは何か?」
それが、この物語の核心にある問いです。

書き終えてしばらく考えましたが、玲奈は満月の夜の宴のどこかで、すでに死んでいたのかもしれません。
男たちに蹂躙され、貪られ、消費され尽くし――その過程で、彼女の魂も肉体も、客たちの欲望によって殺されていたのかもしれません。

しかし、男たちはそのことに気づいていたのでしょうか?
それとも、分かっていながら、それでも貪り続けたのでしょうか?
それこそが、彼らの欲望の本質だったのではないでしょうか。

人は偶像を求めます。
偶像とは"自分を幸せにしてくれる虚像"です。
そして人は偶像を、自らの欲望のはけ口として消費します。
それがすでに「死んでいる」と知っていても――
いや、むしろ「死んでいる」からこそ、なおさら貪り続けるのかもしれません。

かつて、幼女を殺し、その遺体を焼き、その肉を食べた殺人鬼がいました。
彼の欲望は、その肉を食べることで終わりを迎えたのでしょうか?
満足できたのでしょうか?

――いいえ、それでも消費し尽くすことはできなかったはずです。

人間の欲望は無限です。
満たされることのない飢えは、新たな偶像を生み出し、
そしてその偶像をはけ口として、

「神ならば私の欲望を叶えろ!」

と命令してしまうのです。

玄蛇が玲奈を連れ出したとき、彼は何を思ったのでしょうか。
彼が手に入れたのは、果たして玲奈だったのでしょうか?
それとも、ただの「美の亡骸」だったのでしょうか?

もし、彼女がすでに死んでいたのだとしたら――
この物語で最も醜く、最も恐ろしいのは、
最後まで彼女を貪り続けた男たちの姿だったのかもしれません。

それは、作者である私自身の恐ろしさであり、愚かさ でもあります。

――『蛇の檻』を描き終えて。

2025.2
/62ページ
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ