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夜に咲く名前のない恋人達
第4章 ルカへの想い
ルカの体がビクリと反応した。

「でも、生誕祭のお礼はさせてほしい……」

「……は?」

「私のファンになるって嘘をついたんだから……私のワガママも、ひとつだけ聞いてくれる?」

ルカは少し間をおいて、小さな声で答えた。

「なんだよ?ワガママって……」

「ルカくんは遊びのつもりでもいい…… もし時間があるなら……一緒にホテルに行きたい……」

その言葉に、ルカは溜め息混じりに呟く、

「お前……何言ってんだよ?」

「こんなことじゃ、お礼にならないの……? 」

その瞬間、ルカが振り返った。

「……貧乏なアイドルに、金なんて求めてねぇし……別に、性欲処理に使うつもりもねぇ…… ただ……」

「ただ……何?」

「……何でもねぇよっ」

ルカは意味深な何かを言いかけたが、その言葉を振りきるようにして、ぷりんの手を引いた。

「後悔しても知らねぇからな?」

もう二度と会わないと約束した男に抱かれるなんて、いつか後悔する日がくるかもしれない。

しかしこの決断が、絶対に幸せな記憶になると、ぷりんは信じていた。

涙を浮かべながら、それでも幸せそうに微笑んで、ルカを見つめる。

「未来の私に、自慢するよ? 『大好きな人が、初めての相手だったんだよ?』 って」

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