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夜に咲く名前のない恋人達
第6章 ホストクラブ『ジュリア』の派閥
響が慌ててぷりんの腕を掴んで引き寄せた。

「もうこれ以上深入りするな。こいつらの遊び道具にされるだけだぞっ!!」

ぷりんは必死に首を振る。

「でも、ルカくんを……この人達は、ルカくんをオモチャにしてるっ!!なんとかしないとっ!!」

「ルカがお前の苦しむ姿を見て、喜ぶと思うか?」

響の言葉に、ぷりんの思考が揺らぎ、怒りの気持ちが一気に悲しみに変わる。

ルカくんを助けたいのに……

ルカくんを困らせちゃうだけ……

どうすればいいの……?

司がその迷いを見透かしたように、ニヤリと笑った。

「そんなこと心配する必要ねぇよ。ルカはもう……こっちの世界に戻れねぇところにいるんだからな」

「……え?」

司の言葉に、ぷりんの胸がドクンッと震える。

「どういうこと……?」

動揺するぷりんを見て、麗香が愉快そうに微笑んだ。

「ルカはね。文字通り、私達のオモチャになったのよ」

その言葉の意味を、ぷりんはすぐには理解できなかった。

「なっ……オモチャって……?」

「知りたい?」

麗香がニヤリと笑みを溢して、唇を歪める。

「だったら、ついてきなさい。可愛いお嬢ちゃん」

麗香の誘いに、ぷりんは言いなりになるしかなかった。

全てはルカを助ける為に。

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